17日午前10時35分ごろ、笛吹市一宮町国分の中央自動車道上り線で、甲斐市の自営業男性(82)の軽乗用車が逆走し、車を避けようとした長野県伊那市の自営業男性(34)の乗用車が中央分離帯のガードレールに衝突した。乗用車には4人が乗っていたが、男性と妻、小学生男児の計3人が首などに軽いけがをした。県警高速隊は道交法違反などの疑いで、軽乗用車の男性から事情を聴いている。
同隊によると、現場は釈迦堂パーキングエリアの約3・5キロ手前。東京方面に向かって追い越し車線を走っていた乗用車の男性が逆走してきた軽乗用車に気付き、ハンドルを切ったところ、ガードレールにぶつかった。
軽乗用車は同PAから長野方面に逆走を始め、事故後も約1キロ走り続けた。巡回中の中日本高速道路のパトロールカーが発見し、停止させた。男性に同乗者はおらず、自宅から昭和町に向かっていたと言い、「道を間違えていることに気付き、途中でUターンして走ってきた道を戻ろうと思った」などと話していて、逆走した意識はなかったという。同隊は男性が高速道路を走っていることにも気付いていなかった可能性があるとみて調べている。
県内の高速道路で車が逆走するケースは今年に入って2件目で、事故が起きたのは初めてという。一方通行であるPAへの進入道路には逆走を防ぐため、「進入禁止」の標識を大きく目立つようにするなど対策を施しているが、「今回のように走ってきた道を戻れると運転手が思い込んでしまうと、逆走を防ぐのは難しい」(同隊)としている。
警察庁によると、全国の高速道路で2002年から08年までの7年間に確認された車の逆走は計7146件。逆走に伴う人身事故は218件で、このうち65歳以上の高齢者の運転は88件と4割を占め、判断力の衰えや高速道路の運転に不慣れなことなどが背景にあるとみられている。
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