2008年4月2日水曜日

阪神高速でのETCレーンが事故がつきに1500件

 阪神高速道路のETCレーンで、車載器へのカード未挿入などによる精算エラーが月平均約1500件発生し、バーへの衝突や急停車した車への追突事故も月平均18件起きていることが2日、わかった。

精算エラーが出ると、係員が手作業で課金せねばならず、かえって時間がかかるほか、バーへの衝突事故などが起きると、復旧作業で平均約2時間にわたってレーンの閉鎖を余儀なくされる。

ドライバーからの苦情の原因にもつながっており、関係者は注意を呼びかけている。    

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■カード入れ忘れや期限切れ 阪神高速道路会社によると、阪神高速の1日の全線通行車両は90万~100万台。

今年2月末のETC利用率は74・4%で、1日70万台、1カ月2100万台以上がETCを利用している計算になる。


 しかし、ETCの普及に伴い、盗難防止のために抜いておいたカードの入れ忘れや差し込み不足、カードの有効期限切れなどで、バーが開かないケースが急増。検知ポイントをエラーで通過してしまうと、自動精算できなくなるため、係員が駆けつけてカードと同じ割引課金や現金での精算を手作業で行わねばならなくなる。

 同社がこうしたケースを集計(昨年4~12月)したところ、月平均約1500件発生していることが判明。

エラーの場合、車載器から音声やブザーで警告音が鳴るが、速度の出し過ぎで、そのままバーに衝突するケースも月平均18件発生しており、急停止した車に追突する事故も月平均1件のペースで起きている。

 バーが壊れると、点検班がレーンの通信やバーの動作を確認するまで平均2時間が必要で、ドライバーから「なぜETCレーンが閉まっているのか」と苦情が多数寄せられるという。

 同社は対策として、本線の料金所の手前数百メートルの地点に「お知らせアンテナ」を設置し、警告音でカードの未挿入を事前に知らせている。

しかし、一般道から入る料金所は進入路が短い上、公道にはアンテナを設置できないため、直近の電光掲示板で注意を呼びかけるしかない状況だ。


 阪神高速道路は平成13年7月から10カ所でETCの運用を開始。現在、全137料金所のうち136カ所に専用レーンを設けている。

20年度中には首都高速道路(東京都)とともに、現在の均一料金から料金の複雑な距離料金制への移行を目指しており、ETCをさらに普及させたい考えだが、同社では「カードの挿し忘れは全体の中でわずかであっても影響が大きい。


事故防止、渋滞緩和のためにもカードの未挿入には注意を」と呼びかけている。

産経新聞より

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